お部屋のなかに水まわり。
戸建住宅のリビングルームではよく見かけるレイアウトです。
しかしホテルのような宿泊施設のお部屋のなかに水回りを設置する
ケースは多くありません。
たいてい水まわりは洗面所に設置されていて
そもそも、お部屋のなかには不要なようにも思えます。
しかし、なくても良いけどあると嬉しい、そんな水まわりの例をご紹介します。
お部屋のなかの水まわり
「顔を洗うところで茶碗を洗いたくない」という宿泊者の気持を汲み取ったちょっとした贅沢
ご年配の方は自宅から旅先に茶菓子や食べ物を持ってくることがあるそうです。
そんなとき、お湯を入れたり、湯飲みを洗うのは洗面所にある水まわりで済ませることが普通でした。
でもよく考えると顔を洗うところで、持ってきた容器や茶碗を洗いたくない…。
そんなとき、お部屋に水まわりがあればどうでしょう。
タッパーや湯飲みを洗うことができ、旅先で購入した野菜や果物も洗って食べることも出来ます。
このようにちょっとしたかゆいところに手が届く、あったら便利!を設置することで宿泊者に自宅のようにくつろいでいただけます。
現代日本で「和風」は絶滅危惧種?!
でもホテルのお風呂は和風が人気
最近は和風のお部屋に合う水まわりの器具がなかなか見つからないという声をよく聞きます。
昔のような和風の家屋は少なくなり、宿泊施設でも和風よりも洋風の施設が多いようにも思います。
ところが建物が洋風でも大浴場では和風のスタイルがまだ人気が高いようです。
山間のホテルまで行って大浴場に入る。
その時に和風のお風呂に浸かりたいという要望が強いようです。
和風の場合、弊社ではYORI SUTTOと信楽焼きの利楽を組み合わせてご採用いただく事が多いです。
また、客室に露天風呂などがあるケースでは、浴室のシャワーに落ち着いた
マットブラックのcyeを提案させていただくケースが増えています。
ホテル、旅館にはわかりやすく使いやすいものを
ここ最近水栓のハンドルレバーを小さくする傾向がありますが、
大きめのデザインが適しているケースもあります。
特にホテルでは一般家庭と異なり、お年寄りから子供まで使いやすくてわかりやすいものが好まれるようです。大き目のボウルに長めの水栓の吐水をセンターに設置すれば、水はねも少なくいっそう使い勝手もよいものに。
いかがでしたでしょうか?
今回はホテルの宿泊者に水回りを気持ちよく使っていただくための例をご紹介しました。
事業者や設計者からは案外見落とされがちな箇所ですが、宿泊者はしっかりチェックされています。
水まわりを美しく保つことはお客様の満足度を上げる重要なポイントになり、ひいてはリピート利用にも繋がるのではないでしょうか?
今回のコラムが皆様のご参考になれば幸いです。
*本記事に掲載されている写真は共立リゾートの「いにしえの宿 佳雲」および「お宿 月夜のうさぎ」のものです。