クリエイティビティを解き放つW大阪

マリオット・インターナショナルが日本初進出となるWホテルとして「W大阪」を2021年3月16日に大阪の心斎橋にオープンしました。
コンセプトは、”泊まるだけのホテルじゃない、クリエイティビティを解き放つ「大人の遊び場」”。

Wホテルはザ・リッツカールトン、セントレジス、JWマリオットなどのホテルを展開している、マリオット・インターナショナルのホテルブランドのひとつ。

「W大阪」のデザイン監修は安藤忠雄氏

黒を基調としたシンプルでスタイリッシュな外観は、巨大な鉱石による研ぎ澄まされた結晶体をイメージ。
「W大阪」は「大阪商人の遊び心」をテーマに、大阪出身の世界的建築家である安藤忠雄氏がデザイン監修を行いました。
江戸幕府の方針により過度な贅沢が禁止されていた当時の大阪商人たちは、表向きは控えめで物静かな装いとしながらも、内内では豪華さを極めた粋な遊びを楽しんだと言われています。ミニマルな外観の中に隠された、華やかなインテリアは「大阪商人の遊び心」を体現しています。


写真提供「W大阪」

インテリアデザインは世界各国の「Wホテル」を手掛けたオランダの Concrete Architectural Associates 社が担当し、鮮やかなネオンがきらめくエネルギッシュな大阪の街からインスパイアされた賑やかで個性溢れるインテリアデザインとなっています。

今回、W大阪 に SANEI 製品をご採用いただいた日建設計様に、なぜ SANEI を選んでいただいたのか、 W大阪 のようなデザイン性の高いホテルではどのような水栓が必要とされているか等についてお伺いしました。また、Wホテル様、積水ハウス株式会社様に撮影許可をいただきましたので SANEI の納入事例と合わせてご紹介いたします。

ゴールドを基調にしたフォトジェニックなパティスリー「MIXup」

W大阪の1階、御堂筋側に面した、どこを切り取ってもフォトジェニックなパティスリー「MIXup」。カウンター席では目の前でパティシエの手さばきを眺めることができます。また、店内から秋はイチョウ並木、冬はイルミネーションが見え、季節によって変わる景色を楽しむことができるそう。内装はゴールド色とネオンカラー、テラゾーのカウンターが調和し、細部までこだわった装飾と合わさって印象的な空間になっています。こちらの店内では、SANEIのcyeシリーズよりブラス色の水栓が採用されました。

―――なぜSANEIのcyeを選んでいただいたのでしょうか?

1Fパティスリーのデザイナーとの対面での打合せでカウンターに設置する水栓は周囲のゴールド色に合わせてほしいと要望を受け、ブラス色の水栓を探すことになりました。SANEIの製品は色のチョイスが多く、選定したブラス色の「cye」をデザイナーに見せたところ、イメージに合ったようで即決で採用となりました。色と形状がデザイナーの要望にマッチしたことで採用に至ったと考えています。

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めっきや塗装、PVDなどを施した加飾と呼ばれる技術。クロム色以外の水栓を使うことで、インテリアに調和する空間を作ることができます。

■詳細情報
1F パティスリー MIXup(ミックスアップ)
品番:K87410JV-NCU-13
Color:ブラス
SERIES:cye

開放感あふれるデッキを眺めながら楽しむカクテル

エレベーターで4階に上がると見えてくるのが、全長20mの美しいプールの横に位置するバー「WET BAR」。季節限定での営業で、W大阪オリジナルカクテルはじめ、多彩なドリンクが提供されています。大阪では珍しいオープンエアのデッキエリアもあり、貸切パーティやイベントとしての利用も可能とのこと。
こちらのバーではSANEIのcyeシリーズよりシルバー色の水栓が採用されました。

―――cyeのシルバー色を選んでいただいた理由をお聞かせください。

もともと4Fバーは別メーカーの水栓の採用が決定していたのですが、サイズが大きすぎたため見直しが必要になりました。すでに1Fパティスリーにブラス色のcyeが設置された後だったので、現物を確認したところ形状とサイズがマッチしたため、シンクの色に合わせたシルバーのcyeを選びました。

水栓の選定においてシンクと水栓の色、サイズのバランスもデザインを統一する上で大事なポイントとなることが伺えます。

■詳細情報
4F WET BAR
品番:K87410JV-13
Color:クロム
SERIES:cye

インテリアが確定するまでのプロセス

実際にインテリアがどのように決まっていくのか、そのプロセスを日建設計様にお伺いしました。

―――「W大阪」の建設にあたり日建設計様が手掛けた範囲と、インテリアが確定するまでのプロセスについて教えてください。

建物の内装デザインは海外デザイナーと日建スペースデザイン 他、デザイン監修は安藤忠雄氏が担当されています。それ以外の躯体、設備、外装、外構、バックエリア内装などを日建設計が担当しています。
プロセスについては、インテリアデザイナーがオーナーやホテルオペレーターにプレゼンを行い、デザインコンセプトを決定します。その後詳細なデザインパースや平面図・展開図が作成され、その都度建築設備との調整を行いながら完成形に近づけます。

 

ラグジュアリー・ライフスタイルホテルに求められる機能とデザイン

―――Wホテルのようなデザイン性が高いホテルで求められる水栓機器の性能やデザインがあれば教えてください。

デザインコンセプトに合わせて、目に見える全てのモノに一貫性が求められていたと思います。シンプルな円筒形のラインだとか、統一した色味だとか、場所によって求められる条件が様々だと思います。
設備的な目線で言えば、使用方法が分かりやすい、バス水栓なら吐水量の多さ、タフな使用状況にも耐えられる耐久性などがあると思います。デザインについてはコンセプトによりますが、今回プロジェクトではシンプルなラインの形状ですっきりした水栓が好まれたようです。

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洗練された空間を作るために追求したこと

W大阪では新しいものをイメージする「想像力」、それを生み出す「創造力」を解き放つために必要な、感性と好奇心を刺激するインテリアとなっており、目に見えるすべてのものに一貫性を追求したことが、実際にW大阪を訪れてみて感じることができました。
水栓もインテリアとして捉え、1Fのパティスリーではメインカラーとなるゴールドや、壁面に施された円筒形の装飾に合う形状と色の水栓が、4Fのバーでは内装に使用されているブルーの壁面タイル、プールや空の色、デッキから見える自然を引き立てるシルバー色の水栓が選ばれています。
大胆でエネルギッシュなデザイン、大阪商人の遊び心を味わえるW大阪。ぜひ実際に足を運んで体験してみてください。


写真提供「W大阪」

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